年収300万円、一人暮らしの人のキャッシング余力はいくらくらいなのか考察してみた

一人暮らしの家賃8万円の人はどの程度キャッシング余力があるのかを見ていきます。

年収300万円 一人暮らし 家賃8万円

20代前半の平均年収は246万円、20代後半の平均年収は339万円が全国平均のデータですから、年収300万円は決して少なすぎる水準ではないと思います。家賃8万円というのも、東京都内に住むには、1DK、築10年以上の物件でこの位の家賃価格は普通ですから、決して贅沢な住居とはいえないと思います。

女性の一人暮らしでは防犯上の関係もあり、この位の水準は致し方ないのではないでしょうか。

ではこのライフスタイルの人の家計診断をすると、年収300万円の人の一人暮らしの家庭の場合、手取り月収は約19.8万円(額面25万円)になり、各々の理想の支出適正値は、

食費 手取りの18%
住居関連 手取りの28% 
水道高熱費 手取りの6%
通信費 手取りの6%
保険料 手取りの4%
交際費 手取りの4%
日用雑貨 手取りの3%
遊興費、嗜好品代 手取りの12%
その他 2%

つまり、手取り 19.8万円で

食費 3.564万円
住居関連 5.544万円
水道高熱費 1.188万円
通信費 1.188万円
保険料 0.792万円
交際費 0.792万円
日用雑貨 0.594万円
遊興費、嗜好品代、美容院代、服飾費、その他 2.376万円
その他 0.396万円
貯蓄 3.366万円

が理想の支出項目になります。それに対し、家賃は8万円ですので、2.456万円オーバー、貯金は0.91万円しかできない計算になります。この貯金額は少なすぎると感じるのではないでしょうか。0.91万円で行える適性と思われるキャッシング金額は(黒字分を元利均等返済方式、金利18%、3年間で返すと仮定して逆算した金額)、252,000円と極々少ない金額になってしまいます。

仮にこの数字以上のキャッシングをした場合、月々の収支がマイナスにならないように、別の項目を削り節約しなければいけません。しかし上述のデータを見ればわかるように、結構他の項目も少なく計上されていますので(遊興費嗜好品等で2.376万円は厳しそう)あまりキャッシングはお勧めできません。

年収は普通なのに何故こんなに余力が無いのか、税制における経費の考え方の問題

上記の例では、家賃8万円で計算をしました。上述したように、家賃8万円という水準は決して東京都内では贅沢な水準ではありませんし、年収300万円と言う数字も全国平均と比較すると普通と言えるでしょう。

これは実は税制が都市部在住の人に不利に作られている為です。サラリーマンの手取り給与がどの様にして決定されるのかと言うと、所得=年収-所得控除の計算式で所得を計算して、この所得から所得税、住民税、健康保険(協会けんぽ)、厚生年金が計算されていきます。

つまり所得控除というのは、端的に言えば個人事業主で言えば経費と呼ばれる(サラリーマン経費と呼ぶもの)もので、所得控除が大きければ大きいほど、手取りが増えるといった計算になるのです。

しかし、実際の所得控除は全国一律で固定化されています(年収300万円の人は、収入金額×30%+18万円)。通常、経費と言えば、住居も働く為に必ず必要なものなので、地方、東京の土地、家賃の差を鑑み東京は所得控除を大きく、地方は所得控除を少なくしてもいい(東京で治安のいいとされる文京区、目黒区、品川区の1K、1LDK相場は9~10万円、対して家賃の安い県代表の青森県は4.25万円、5万円以上の開き)と思いますが、日本の税制は地方都市に優しい設計になっている為、家賃や地価の東京、地方格差に目を向ける政治家はいません(選挙票も一票格差を代表するように、地方都市の方のウェイトが大きい為、票田を失う為)。

都市部と地方の最大の差は都市部ほど収入が大きくなる違いがあります。東京に住む人の平均年収は平成25年賃金構造基本統計調査から580万円、男性643万円、女性440万円とされているので、年収が平均値より少ない方たちは、千葉や埼玉などに通勤に不便でも転居や転職、もしくは地方への移住を考えてみることも一つの有効な手段かもしれません。