カードローンに申し込んで審査を受けるとき、必ず一定の書類が必要になります。必ず必要になるのは申し込んだ人の身元を証明する「本人確認書類」、そして場合によっては申し込んだ人の年収を証明する「収入証明書類」の提出も求められます。
カードローンに申し込む前には、この2種類の書類を準備しておくと、手続きをスムーズに進めることができます。基本的に手続きに必要なのはこの2種類だけなので、書類の用意にはそれほど苦労することはないでしょう。
もし、手続きの最中に手元に書類がなかった場合、そこで審査がストップし、書類提出待ちになってしまいます。契約を先に結んで書類は後日に提出、といったことはできません。即日融資を希望しているときなどは特に書類の事前準備が大事になります。
申し込むカードローンによって必要書類が違っていたりするので、自分がすぐに用意できる書類のみで手続きできるカードローンを選ぶ、というのもひとつの選び方です。本人確認書類や収入証明書類としてどんなものが使えるかについても、カードローンごとに違いがあります。
申し込む前に公式サイトでどんな書類が使えるのか、よくチェックしておきましょう。ごくまれなケースですが、必要書類によってはすぐに用意できないものもあります。事前の確認はとても大切です。
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本人確認書類は必ず用意しよう
カードローンの申し込みで確実に必要になるのが本人確認書類です。本人確認書類とは、「名前、住所、生年月日」が確認できる書類のことを指します。各カードローンで本人確認書類に使えるものが指定されていますから、その中からひとつを選んで提出すればよいでしょう。
申し込み先が消費者金融であろうと銀行であろうと、本人確認書類は必ず必要になります。カードローンの審査では、社内データや信用情報を調べて過去に金融トラブルを起こしていないかどうかをチェックします。
本人確認をしなければ、違った人の過去データをもとに審査することになってしまうかもしれません。よって、カードローン審査に本人確認書類の提出は欠かせないのです。また、このことと関連して注意しておきたい点があります。
本人確認書類と現住所が違っているケースです。本人確認書類として使う書類の発行後に引っ越しをした場合、その書類に記載してある住所と現住所が異なる場合があります。
そんなときは現住所の確認のため、公共料金の領収書(都市ガス、電気、水道、固定電話など)、住民票の写し、印鑑証明書などのうち、どれかひとつを添付して提出しなければいけません。
もし、申請した住所と本人確認書類の住所が異なっていると、審査がストップして再確認となります。本人確認書類の住所が現住所と一致しているかどうか、よく確認しておきましょう。
本人確認書類として使えるもの

本人確認書類として使えるものですが、どのカードローンでも通用するのは運転免許証、または運転経歴書です。運転経歴書とは、免許証を自主返納した人に交付される証明書のことで運転免許センターや住所地の警察署で申請ができます。
また、パスポート、各種保険証もほぼすべてのカードローンで通用します。運転免許証、パスポートを取得していない人は保険証を使えば大丈夫です。これらは運転免許証も含めて有効期限内のものを使用しましょう。
さらに、カードローンによっては上記3種の書類以外でも本人確認が可能な場合があります。例えば、みずほ銀行カードローンでは、印鑑証明書や住民票、住基カード、在留カードなども本人確認書類として指定されています。
このようにカードローンで指定されている場合はそのまま本人確認書類として提出できますし、指定されていない場合でも、スタッフに電話などで連絡し、事情を説明すればその他の書類で代用してもらうことが可能です。
運転免許証やパスポートを取得しておらず、保険証も紛失して再発行申請中、といったような状態でも、カードローンの手続きを進めることは可能なのです。
本人確認の電話に出る際に担当スタッフに相談するか、こちらからフリーコールに連絡して、サポートを受けてもよいでしょう。
収入証明書類はどんなときに必要?
カードローンに申し込むとき、もうひとつ必要になる可能性があるのが収入証明書です。可能性がある、と書いたのは、不要な場合もあるからです。収入証明書は、審査をする側が「必要」と判断したとき、提出を求められます。また、提出が義務付けられているケースもあります。
審査をするカードローンの側が収入証明書を必要とするような場面は、主にリスクの高い融資になるようなときです。希望限度額が100万円以上など高額であったり、申し込みをしてきた人がすでに他社からもそれなりの金額を借りている、といったような場合です。
リスクをとって融資をするわけですから、申し込んできた人の収入をきちんと把握しておかなければいけません。そのために収入証明書の提出を求めるのです。
逆に、リスクの低い融資の場合には、収入証明書は不要なことが多いです。
希望限度額が低かったり、他社借り入れもなく、過去に金融トラブルを起こしていなければ、収入証明書の提出は必要ありません。本人確認書類の提出だけでカードローンと契約することができます。
各カードローンは、「原則○○万円まで収入証明不要」という条件を明らかにしています。この金額以下を希望するならば、収入証明書は不要です。ただし、審査をする側が特別に必要だと判断したときは、手続きの途中に追加で提出を求められるケースがあります。
消費者金融に申し込むとき
限度額でいくらまで収入証明が不要なのかは、消費者金融のカードローンか、銀行カードローンかで大きく異なります。消費者金融の場合、希望限度額が50万円以下であれば収入証明書は原則として不要、50万円を超えるときは必ず提出を求められます。
さらに、50万円以下の限度額を希望するときでも、他社借り入れと今回希望する限度額の合計が100万円を超えるときは収入証明書の提出が必須になります。これはどの消費者金融でも同じルールになっています。
なぜ、どの消費者金融も横並び一線のルールになっているのか。それには総量規制が関係しています。総量規制とは消費者金融にかかる貸金業法の規制です。
全社合わせて年収の3分の1までの金額しか融資できないという規制なのですが、これをきちんと守らせるために消費者金融には収入調査の義務が課せられています。
その調査が必要になる条件が、50万円を超える融資、または他社借り入れと合わせて100万円を超える融資なのです。
消費者金融では、どこであっても50万円を超える限度額を希望する際に収入証明書を求められます。
それは、法律の規制によるものなのです。したがって、例外はなく、どの消費者金融でも50万円を超える融資を希望するときは、一律に収入証明書を提出しなければいけないのです。
銀行カードローンに申し込むとき
消費者金融では、50万円を超える融資を希望するとき、収入証明書が一律で必要になるのに対して、銀行カードローンでは、各行それぞれが独自の金額を設定しています。
100万円まで、300万円までなど、おおむね消費者金融よりも高い金額を収入証明書不要で借りることができるようになっています。この理由は、銀行カードローンが総量規制対象外だからです。銀行カードローンは貸金業法ではなく銀行法の管轄です。
したがって、総量規制がかからず、収入調査の義務も課せられていません。そのため、銀行カードローンは独自に「ここまでは大丈夫だろう」という金額を自由に設定できるのです。
収入証明不要で借りられるほうが利用者にとってはお手軽ですから、本人確認書類だけで高い金額を借りられるというのは銀行カードローンの強みのひとつになっています。ただ、どのカードローンにも「原則不要」という文字がついていることには注意しましょう。
審査の過程で銀行が収入調査も必要と判断すれば、収入証明不要と設定された金額以下の希望限度額でも、追加で収入証明書の提出を求められることがあります。収入証明不要という言葉は、確実にいらない、という意味ではないので気をつけましょう。
収入証明書として使えるもの

収入証明書として使えるものも、カードローンごとに指定されています。どのカードローンにも共通して使えるものとしては、
- 源泉徴収票
- 住民税決定通知書
- 課税証明書(所得証明書)
- 申し込む前に用意しておく
- 本人確認書類は必須
- できれば収入証明書も用意しておく
- どんな書類が使えるのか事前に確認する
-
となります。
源泉徴収票は、勤務先から発行してもらうことができます。確定申告などをしない人は保管していない場合も多いですが、会社から再発行してもらうことが可能です。
もし、兼業などで複数から収入があるという方は、住民税決定通知書や課税証明書(所得証明書)が便利でしょう。こちらは1枚ですべての収入を証明することができます。
住民税決定通知書が手元にない場合は、役所に行けば課税証明書(所得証明書)を即日で発行してもらえます。運転免許証など顔写真付き本人確認書類と印鑑、そして手数料数百円が必要です。
郵送で取り寄せるなら、申請書をダウンロードして印刷し、必要事項を記入、返信用封筒と本人確認書類のコピー、定額小為替(手数料、郵便局で買える)を封筒に入れて送ればよいでしょう。
なお、お手軽な収入証明書として利用されることの多い給与明細ですが、銀行カードローンの場合は収入証明書として指定されていないケースがかなりあります。
担当スタッフに事情を話せば特例として収入証明書扱いしてもらえますが、いきなり給与明細を提出するのは避けたほうがよいでしょう。消費者金融の場合は給与明細でも大丈夫です。直近2ヶ月分と賞与明細も合わせて提出しましょう。
自営業の方などの場合、源泉徴収票や給与明細はありません。サラリーマンなど給与所得者の方と同じように課税証明書(所得証明書)を取得するか、納税通知書、住民税決定通知書、確定申告書で保管してあるものを利用しましょう。
必要書類はどうやって提出するの?
かつて必要書類の提出は郵送で行われていました。しかし、現在ではデジカメやスキャナで取り込んだ電子データの送信で済ませることが増えています。デジカメで撮影したデータを送信するほか、スマホでの送信なら専用アプリのガイドに従うだけで必要書類の提出を済ませられます。
無人契約機にもスキャナが備え付けてありますから、瞬時に提出が完了します。なお、FAXで送信することも可能です。FAXはコンビニのものでもOK。アコムのようにコンビニFAXだけで手続きを完了できるカードローンもあります。
必要書類を提出するタイミングですが、おおよそで、カードローン申し込み→仮審査通過のメール(または電話)→契約の意思確認、のあとになります。書類の提出方法が指示されますので、それにしたがって提出、確認が済み次第、契約成立といった流れになるでしょう。
必要書類の提出が手続きの最後の方に置かれているのは、先に審査の大部分を済ませるためです。本人確認書類や収入証明書はコンピューターの自動審査の正しさを人間のスタッフがチェックするために用いられるので、後回しでも構わないのです。
審査落ちになっているのに書類の提出をしなければならなかった等の無駄な手間を省くため、という意味合いもあります。
少し特殊な書類提出のケースがある?
ほとんどのカードローンでは、これまでに紹介した本人確認書類および収入証明書で手続きが可能です。ただ、一部のカードローンでは使える書類がかなり限定されたり、特定の書類が必要になるケースがあります。
そのひとつ目はモビットのWEB完結申し込みです。
すべてネット上で手続きが完結する代わりに書面審査が強化されており、利用できる書類の種類が限定されます。まず、本人確認書類には運転免許証かパスポートのどちらかが必要です。
さらに収入証明書のほか、勤務先への在籍証明として社会保険証か組合保険証の提示を求められます。国民健康保険証では必要書類の条件を満たさないので注意してください。事実上、公務員または会社員の方のみ利用が可能ということになっています。
ふたつ目の例は、東京三菱UFJ銀行のカードローン「バンクイック」です。バンクイックの手続きは、他社と同様にこれまで紹介した書類で手続きを進めることができます。ただ、学生の方が申し込みをした場合にだけ、本人確認書類とは別に学生証の提示を求められます。
学生でバンクイックを利用したいという方は忘れずに用意しましょう。さらにバンクイックにはもうひとつの例外があります。それはテレビ窓口を利用してカードを受け取る場合です。テレビ窓口でカードを受け取るには運転免許証が必ず必要になるのです。
運転免許証がない場合、自宅への簡易書留による郵送となってしまいます。バンクイックで即日キャッシングしたいとき、テレビ窓口を使ったカード受け取りはとても便利ですが、運転免許証が必須になることには注意しておきましょう。
まとめ
カードローンに申し込むとき、必要書類の提出で気をつけることは
となります。
スムーズに手続きを進めるには、必要書類の事前準備がほぼ必須になってくるので、即日融資を期待して申し込まれる方は必ず書類を用意してから申し込みに入りましょう。また、お急ぎの方は、本人確認書類のほか、収入証明書も用意しておいたほうが無難です。
特に店舗や無人契約機まで出かけていって契約する場合、収入証明書を取りに帰るというのは大きなタイムロスになります。あと、細かい部分になりますが、提出の際の書類スキャンや撮影はできるだけていねいに注意深く行いましょう。
裏面も撮影、など注意書きがついている場合もあります。そして、本人確認書類であれば、名前、住所、生年月日が鮮明に写っている必要があります。一部がボヤけていたり、切れていたりすると再提出となり、それだけ審査が遅れます。
最近では本人確認も厳しくなっているため、「これでいいや」と提出しても突き返されることが多いです。一度の提出で済ませられるよう、ていねいな作業をこころがけましょう。