自己破産をしていてもキャッシングは可能?

自己破産の敷居は以前より低くなったとはいえ、まだまだ謎な部分が多いので二の足を踏んでいると言う方は多いのではないでしょうか。自己破産をしたらどういう状態になるのか、キャッシングにどのように影響していくのかについて解説します。

自己破産をするには

自己破産をするには、裁判所に対して免責を求め認められる必要があります。債務整理には他に個人再生(『借金は返せないが、自己破産のように住宅を処分されたくない』時に使う手法)と任意整理がありますが、そのうち裁判所を通して行うのは自己破産と個人再生の2つです。

自己破産と個人再生は裁判所の命令の下、全ての借入金を行っている業者に対して債務の放棄又は減免を認めさせますので、裁判所の提出書類や裁判官への説明(個人再生の場合は加えて再生案を承認させる為に債権者に対する説明)が必要になります。どちらも自分でやる事は理屈上可能ですが、とても専門的になりますので弁護士に依頼するほうが一般的でしょう。裁判所の免責が認められると、官報にあなたの『氏名及び住所』がのり、自己破産であるなら晴れて全ての債務が消滅したことになります。

自己破産での指定信用情報機関の情報の動き

自己破産を弁護士が受任すると、残高の有り無しに係らず契約にある各金融機関に対して受任通知を送ります。この状態をもって、各金融機関はあなたに対して請求を止めますので、あなたの債務は全て延滞状態になり、各金融機関はその情報を指定情報機関に通知します。また、銀行カードローン等で借りている場合は、延滞期間を待たずして代位弁済の手続きを行うと思われ、その情報も信用情報機関に反映される事になります。

具体例として、指定信用情報機関の中で最も多くの会員数を抱えているCICの開示情報で説明しますと、CIC開示報告書-お支払いの状況-返済状況は『異動』と記されます。

CIC開示報告書-お支払いの状況-終了状況は銀行カードローンであれば、保証会社が代位弁済の手続きをしますので『本人以外の弁済』が記され、その他の消費者金融からの借り入れですと『貸倒』や『空欄』になることでしょう。

この『異動』という文字が、各社の契約で1社でもあれば破産者状態とみなされることから、あなたは新規の借入をすることができません。

その後、1年程度の時間を経て、裁判所に自己破産が認められた場合、CIC開示報告書-お支払いの状況-終了状況に『法的免責』という文字が載り、自己破産完了です。

余談ですが、61日(もしくは3ヶ月)の延滞をした場合でも、CIC開示報告書-お支払いの状況-返済状況は『異動』と記されますので、自己破産を申請しているのと同じ状態になっている為、融資をする金融機関は居なくなります。

『異動』『法的免責』はいつ消えるのか

銀行カードローン、クレジットカード、消費者金融、賃貸保証会社、携帯電話の分割払い、どれも申し込むときに必ず日本に三社ある指定信用情報機関に最低一社、信用情報を照会します。この照会のときに、『異動』『法的免責』等の情報(CIC以外のJICC,KSCも類似の情報が記録される)があると審査部門にはじかれる為、審査に通過しなくなります。自己破産とは、あなたに信用が無いというのを宣言して免責を受けたのですから、致し方ないことなのです。

この『異動』『法的免責』という文字は、どうすれば消えるのかと言うと時間が消してくれます。逆に言えば、ある程度の時間を置かない限り、消す方法は一切ありません。

各指定信用情報機関が保有する情報には保有期間があり、

・CIC、JICCは5年間

・全銀協(KSC)は10年間

とされており、この期間が過ぎればと消えることになります。

ということは、消費者金融はJICCの1社かCICとJICCの2社しか会員になっていないはずなので、理屈の上では5年過ぎれば消費者金融のキャッシングは理屈の上では可能と思われます。(銀行カードローンは銀行本体のKSCの情報をみている可能性あり)

5年~10年経って情報が消えているはずなのに、キャッシング審査に通らないケース

自己破産の免責を受けてから、相当数の年月が経過しているのにキャッシング審査が通らないといった事態は起こりえます。どの様なケースが考えられるか考察します。

情報開示をしてみる

指定信用情報機関の情報は、自己破産の免責が出てから10年間きっちりで消えるわけではありません。契約の終了後(CIC開示報告書なら-お支払いの状況-終了状況に『法的免責』)になって初めて保有期間のカウントダウンが始まりますので、クレジットカード会社の登録が遅れていた&忘れていたと言う事態もありえます。

自己破産をした後は定期的に自分の信用情報を開示をして、クレジットカード会社が把握していないようなら報告しておいた方がいいでしょう。

クレジットヒストリーがまっさら

スーパーホワイトといった言葉で表現されますが、自己破産をしたら5~10年間、全ての信用取引を行う事ができないので、指定信用情報機関にはあなたを評価する情報がありません。

金融機関は20代前半なら「今までクレジットカードを作らなかったのだな」と信用情報が無いことを理解するかもしれませんが、30代以上でクレジットカードを作った記録が無いのは流石に訝しげに思い、元自己破産者なのかなと審査に慎重になります。

クレジットカードヒストリーがまっさらですと、審査落ち確率が格段に上がりますので、、この様な場合は限度額の少ない量販店で募集しているようなクレジットカードを作り、コツコツクレジットヒストリーを作るといいでしょう。

住所が自己破産をした時と変わっていない

裁判所が自己破産の免責を認めた場合、『氏名及び住所』が官報に載ると前述で申し上げました。この官報のデータは、大手信用情報機関と違い半永久的に保管されています。

この情報をまとめ、販売する業者も存在しますので、金融機関の審査のひとつに利用されていると思った方がいいでしょう。実際に、10年以上前の自己破産が原因で住宅ローン審査に落ちたなどのネット情報もありますので、金融機関は官報情報も審査項目に取り込んでいると思われます。

住所が自己破産当初と変わっていないようなら、元自己破産者であると筒抜けですので引越しを検討した方がいいかもしれません。

元々契約があった金融機関に申し込んでいる

自己破産の情報が消えるのはあくまで指定信用情報機関だけですので、各金融機関の社内システムには半永久的に残り続けます。現在のキャッシングでは保証会社をつける事も多くなりましたので、一度迷惑をかけた各金融機関と保証会社には申し込まないようにしましょう。

自己破産の免責後すぐでも融資してくれる業者がいる?!

前述で指定信用情報機関に『法的免責』と書かれたら、融資する正規業者は居ないと書きましたが、ネットの噂で真偽不確かの情報ですが、地方の業者の中に自己破産者すぐでも融資するといった正規業者の噂があります。

にわかには信じ難いのですが、正規業者の中にも金融事故者に対して融資を行うところがあってもおかしくはありません。というのも小規模消費者金融業者は、

  • 貸金業法改正で融資可能な顧客が流れて来ない(申し込む客はすでに銀行ローンで多額の借金がある)
  • 自己破産を行った者に融資をする事は貸金業法などの法律で禁止されていない
  • むしろ自己破産を行って5年程度は、2度目の自己破産が認められるケースは少なくなる(非正規業者が官報にのった破産者にこぞってダイレクトメールを送るのはその為)
  • 他の正規業者が貸さないので、借入総額を膨らませ返済不能に陥る心配は少ない
  • 債務は全て無くなっていて、仕事さえあれば返済能力はある

等の見方によっては自己破産者も優良顧客に見えなくも無いからです。

もし噂が本当だとすれば、この手の話で噂が立つ業者の審査はかなり寛容だと思われますので、敷居の高そうな大手業者に挑戦するよりも融資確率を上げる事が可能かもしれません。

いかがでしたか。自己破産をすると最低5年間はクレジットカードやキャッシングができないのが基本のようです。

二度目の免責は格段にハードルが上がりますので、一度、自己破産したら、借り入れはセーブするように心がけましょう。くれぐれも、貸してくれるところが無いので、闇金などの非正規業者に行かないようにしてください